Japanese
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特集 乳癌の手術:最適化への論点
A.乳腺切除範囲のpros and cons
2.乳房温存術式の功罪
Merits and demerits of breast-conserving surgery
芳賀 駿介
1
,
歌田 貴仁
1
,
今村 洋
1
,
渡辺 修
1
,
飯田 富雄
1
,
芳賀 陽子
1
,
清水 忠夫
1
,
梶原 哲郎
1
Shunsuke HAGA
1
1東京女子医科大学附属第2病院外科
キーワード:
乳癌
,
乳房温存療法
Keyword:
乳癌
,
乳房温存療法
pp.25-28
発行日 1999年1月20日
Published Date 1999/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903488
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円状部分切除術に放射線照射を併用する乳房温存療法について,約10年間の経験を基に総括し,本治療法の今後の展開について検討した.治療成績では乳房内再発単独例はなく,予後良好であった.また,美容的にも優れ本治療法の有用性が確かめられた.一方,今後の問題点として,多くの癌遺残があると思われた症例の約40%に癌遺残はなかったこと,free marginが十分あり放射線照射の必要がなかったと思われる症例が26.5%あったこと,salvage困難な遠隔転移を伴う炎症性乳癌様再発を1例にみたことである.今後,癌の拡がりに対応した切除法の選択,放射線照射の適応基準の見直しにより,症例ごとに最適な治療法が選択できるよう努めるべきと考える.
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