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特集 肝癌治療のupdate
Ⅲ.肝細胞癌外科治療の展開
4.多発進行肝細胞癌に対する肝切除術と経皮的肝灌流化学療法(PIHP)の2段階治療
A 2-stage treatment with reductive hepatectomy and percutaneous isolated hepatic perfusion for multiple advanced hepatoma
具 英成
1
,
富永 正寛
1
,
岩崎 武
1
,
福本 巧
1
,
楠 信也
1
,
黒田 嘉和
1
Ku Yonson
1
1神戸大学医学部第1外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除術
,
高用量化学療法
,
肝灌流(IHP)
Keyword:
肝細胞癌
,
肝切除術
,
高用量化学療法
,
肝灌流(IHP)
pp.1457-1461
発行日 1998年11月20日
Published Date 1998/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903442
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多発進行肝細胞癌に対する新しい治療戦略として減量肝切除と経皮的肝灌流(PIHP:per-cutaneous isolated hepatic perfusion)の2段階治療を実施した.対象例13例は,主腫瘍の肝内分布により偏在型(6例)と多中心型(7例)に大別され,偏在型の6例では肝葉切除,多中心型の7例では部分切除を施行した.肝葉切除の2例は肝外転移の急速な進展によりPIHPの追加を断念したが,残り11例ではアドリアマイシン(60〜120mg/m2)によるPIHPを肝切除後1〜3回反復した.2段階治療が完遂できた11例中,肝腫瘍の完全消失は4例,部分消腿は4例で未判定の1例を除くと80%の症例で良好なlocal controlが得られた.以上より両葉多発例でもPIHPの併用により肝切除の適応拡大が可能と考えられた.
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