Japanese
English
特集 分子生物学的診断は病理診断に迫れるか
食道癌における分子生物学的診断の意義—病理診断を越えられるか
Molecular diagnosis of esophageal cancer:advantage over pathological diagnosis
小澤 壯治
1
,
安藤 暢敏
1
,
北川 雄光
1
,
上田 政和
1
,
北島 政樹
1
Soji OZAWA
1
1慶應義塾大学医学部外科
キーワード:
食道癌
,
遺伝子異常
,
診断
Keyword:
食道癌
,
遺伝子異常
,
診断
pp.843-849
発行日 1998年7月20日
Published Date 1998/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903222
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HE染色標本を詳細に観察する手法が中心の病理診断では,組織や細胞の異型を形態的に評価して癌の診断を行うが,質的診断,微量検体での診断には限界がある.その限界を打ち破るために分子生物学的手法が強力な道具となる.質的診断とはリンパ節転移や臓器転移,化学放射線療法の感受性を予測したり癌と前癌病変を鑑別することで,微量検体での診断とは末梢血液中の癌細胞を検出することである.食道癌において「病理診断を越えられるか」の問いに対する解答は,「質的診断,微量検体での診断」については「yes」と考えられる.
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