Japanese
English
臨床研究
残胃機能からみた胃癌に対する中央胃切除術の評価
Postoperative functional evaluation of central gastrectomy for gastric cancer
佐野 圭二
1
,
伊関 丈治
1
,
高木 正和
1
,
袴田 光治
1
,
中上 和彦
1
,
遠山 和成
1
Keiji SANO
1
1静岡県立総合病院外科
キーワード:
胃癌
,
中央胃切除術
,
術後残胃機能
,
pHモニター
,
高ガストリン血症
Keyword:
胃癌
,
中央胃切除術
,
術後残胃機能
,
pHモニター
,
高ガストリン血症
pp.1599-1604
発行日 1997年12月20日
Published Date 1997/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903063
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はじめに
リンパ節郭清を伴う幽門側胃切除術(distal gastrectomy,以下,DG)は胃癌に対する術式として確立され,特に早期胃癌に対して良好な遠隔成績を得てきた1,2).しかし術後経口摂取不良による低栄養状態の遷延や体重減少,ダンピング症候群など,術後合併症も少なからず見られている.その対策として,近年諸施設で幽門輪温存胃切除術(pylorus preserving gastrectomy,以下,PPG)が施行されているが3〜6),筆者らは幽門機能のみならず残胃容積をも可及的に温存するために,胃の肛門側切離端をできるだけ高位に設定し,可能なかぎり従来のリンパ節郭清のレベルを維持しながら幽門側残胃を温存する術式を考案した.このような術式を中央胃切除術(central gastrectomy,以下,CG)と呼称し,1992年7月より適応症例に施行している.
今回,筆者らはCGを施行した症例に対し数種の胃機能検査を行い,多角的に術後残胃機能を評価し,その有用性を検討した.
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