特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅴ.腹部・腰部
64.褥瘡
宮島 伸宜
1
Nobuyoshi MIYAJIMA
1
1帝京大学医学部附属溝口病院外科
pp.174-175
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902941
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疾患の概念
褥瘡とは,皮膚および皮下組織が圧迫壊死を起こした状態をいう.老人,麻痺のある患者,運動障害などで,長時間同一体位で臥床していることによって皮膚,皮下組織が圧迫された状態が持続することで発生する.好発部位は仙骨部や踵などの骨の隆起する部位である(図).
症状は,発赤だけのものから水泡を形成するもの,皮膚が壊死状態に陥ったもの,潰瘍を認めるものなどさまざまである.慢性に経過し,難治性であることが多く,低蛋白血症や敗血症を併発したりすると予後は不良である.
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