Japanese
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特集 輸血後GVHDをめぐる諸問題
輸血後GVHDを防ぐための対策—放射線照射輸血
Irradiation for TA-GVHD prevention
関口 定美
1
Sadayoshi SEKIGUCHI
1
1北海道赤十字血液センター
キーワード:
放射線照射
,
照射線量
,
照射装置
Keyword:
放射線照射
,
照射線量
,
照射装置
pp.731-736
発行日 1997年6月20日
Published Date 1997/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902741
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わが国における輸血後GVHDは免疫の正常な患者に発生しており,従来報告された症例とは異なる,いわば輸血副作用の日本病といってもよい.発生の要因となる因子は心血管外科手術,担癌手術のみならず,消化管出血の場合も発生しており,高齢者,初回輸血,血縁者からの血液,採血3日までの新鮮血を輸血する場合はGVHDの危険があると考え,現在,最も確実な予防法は15〜50Gyの放射線照射を行うことである.緊急時等でやむをえず放射線照射を行えない時は,次善の策である保存14日以降の血液を使うとか,白血球除去フィルターの使用も考えることが必要であろう.日本輸血学会では放射線照射のガイドラインⅢを公表しており,これを参考にして普段から院内GVHD予防対策を決めておくことが大切である.
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