Japanese
English
臨床研究
ニトログリセリン軟膏による裂肛の治療
Treatment of anal fissure with nitroglycerin ointment
服部 和伸
1
,
中島 久幸
2
Yoshinobu HATTORI
1
1木島病院肛門科
2市立砺波総合病院大腸肛門科
キーワード:
裂肛
,
ニトログリセリン
,
肛門内圧
,
nitric oxide
Keyword:
裂肛
,
ニトログリセリン
,
肛門内圧
,
nitric oxide
pp.521-523
発行日 1997年4月20日
Published Date 1997/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902705
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はじめに
裂肛は肛門上皮にできた浅い裂創であり,これに内肛門括約筋の痙攣が加わると慢性化し,難治となる.そのため内肛門括約筋の痙攣を取ることが裂肛治療のポイントとなり,今までは用手的肛門拡張術1)や側方皮下内括約筋切開術(lateralsubcutaneous internal sphincterotomy:LSIS)2)が必要であった.最近,nitric oxide(NO)が内肛門括約筋の収縮を抑制する神経伝達物質であることが知られるようになった3).ニトログリセリンはこのNOの供給体であり,この軟膏を使用した裂肛の治療が報告されている4〜6).当科でもニトログリセリン軟膏による裂肛の治療を経験したので報告する.
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