Japanese
English
特集 ドレッシング—創傷管理の新たな展開
熱傷に対するドレッシング
New dressings on burn wound
大浦 武彦
1,2
Takehiko OHURA
1,2
1医療法人 渓仁会
2形成外科メモリアル病院形成外科
キーワード:
人工被覆材
,
人工皮膚
,
熱傷治療
Keyword:
人工被覆材
,
人工皮膚
,
熱傷治療
pp.333-339
発行日 1997年3月20日
Published Date 1997/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902666
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広範囲に熱傷を受けると,水分・蛋白質・電解質が大量に失われ,体液の変動は著しく,生命の危険が生じる.また免疫不全に陥り,burn wound sepsisとなりやすい.したがって,重症熱傷において最も重要なことは,できる限り早期に自家皮膚で熱傷創を覆うか,同種植皮,人工被覆材で熱傷創面を覆うことである.近年,人工被覆材(new dressings)の開発はめざましく,組織親和性,鎮痛,不感蒸泄の調節や,分泌物の吸収や排出など,適切な処理能力をもった新しい人工被覆材が作られている.さらに人工被覆材に抗菌剤を含有させ,徐放させるものも開発されている.人工被覆材を使用すると,創を保護すると同時に創を湿潤状態に保ち,サイトカインの働きを助長して創傷治癒を促進させることが解明されている.本稿では,熱傷治療におけるdressingの歴史,人工被覆材と人工皮膚の違いを述べ,人工被覆材(new dressings)の臨床として人工被覆材と人工皮膚の種類,特徴,使用方法と熱傷治療の詳細について述べる.
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