Japanese
English
特集 Up-to-Date外科医のための創傷治癒
人工皮膚を応用した創傷治療
Wound management using skin substitutes
副島 一孝
1
,
野崎 幹弘
1
Kazutaka SOEJIMA
1
1東京女子医科大学形成外科
キーワード:
分層皮膚欠損創
,
人工皮膚
,
培養表皮
,
細胞増殖因子
Keyword:
分層皮膚欠損創
,
人工皮膚
,
培養表皮
,
細胞増殖因子
pp.1515-1520
発行日 2007年11月20日
Published Date 2007/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101931
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要旨:本稿では培養手技を用いた創傷治療について概説する.創傷治療では,培養に時間のかかる自家培養表皮よりも,あらかじめ大量に培養して凍結保存して使用する同種培養表皮に利便性がある.その創傷治癒促進の機序は培養表皮が産生する様々な増殖因子によるものと考えられ,適応は外傷性分層皮膚欠損,分層皮膚採取創,難治性潰瘍などである.外傷性皮膚欠損のうち新鮮Ⅱ度熱傷に関しては,熱による真皮毛細血管の損傷を同種培養表皮によって回復させる目的で使用し,良好な結果を得ている.本学が開発した熱応答性培養皿を用いると,酵素処理することなく培養表皮の剝離・回収することが可能であり,基底膜を温存した培養表皮の作成が可能である.今後,創傷治療への応用を検討している.
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