特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅱ.特殊な病態の術前患者管理
7.感染症
STD感染症
磯山 徹
1
1日本赤十字社医療センター消化器外科
pp.375-376
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902523
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はじめに
性感染症(sexually transmitted diseases,STD)は古くて新しい病気であり,近年の抗生剤の開発にもかかわらずその患者数は横這いないしやや減少程度である1).本症は原則として薬剤療法にて治療される疾患であるが,合併症が発生した時には外科的治療の対象になる.また手術患者に本症が認められた際には,術前に本症の治療を行うことが原則であり,特に本症が術後に悪影響を与えることが懸念される場合や,治療に携わる医療関係者への感染が危惧される場合には,できる限り術前に本症の治療を行うべきである.本稿では STD の特徴と治療を中心に述べたいが,HIV感染症に関しては前項に解説されているためここでは述べない.
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