特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅱ.特殊な病態の術前患者管理
7.感染症
HIV感染症
森 武生
1
,
高橋 慶一
1
,
安野 正道
1
1東京都立駒込病院外科
pp.372-374
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902522
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はじめに
1982年に初めてのAIDS患者が報告されて以来,アメリカとアフリカを中心にHIV感染者は幾何級数的に増加してきた.この間外科的手術に関しても幾つかの報告がなされ,試行錯誤が繰り返されてきた.近年になり大体のアウトラインができたように思えるが,未だに詳細については不明の点が多い.特に手術適応の決定に関しては,欧米でも各施設により大きな隔たりがあり1,2),これは各外科医の哲学によるところが多く,症例数の少ない日本にとってはどのように考えるかについて迷うところである.本稿においては基本的な考え方を述べるにとどめ,詳細については将来の結論に待ちたいと考える.
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