特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
11.ヘルニア手術
成人鼠径ヘルニア手術
徳原 真
1
,
跡見 裕
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.220-223
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902480
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鼠径ヘルニアの手術は侵襲が少なく,安全に行える簡単な手術と考えられている.しかし,術前の入院期間が短く,術前検査が少ないだけに,詳細な病歴の聴取や十分な身体学的所見をとるなどの全身の術前評価が重要である.隠れた併存疾患,とくに前立腺肥大,慢性呼吸器疾患,大腸癌など,ヘルニアの誘因となる疾患がないかを常に念頭におくべきである.また,術前にあたり,鼠径部の解剖学的位置関係を理解したうえで,術式の特徴を知っておくことも必要である.
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