特集 術前ワークアップマニュアル—入院から手術当日までの患者管理
Ⅰ.術式別:術前患者管理の実際
6.大腸・肛門手術
急性虫垂炎手術
大野 義一朗
1
,
濱砂 一光
1
,
継 篤
1
1東葛病院外科
pp.135-139
発行日 1996年10月30日
Published Date 1996/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902463
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急性虫垂炎手術は確定診断の難しさと緊急手術であることに特徴がある.診断では限られた検査手段で多くの鑑別疾患を除外し,かつ手術が必要か否かの虫垂炎の重症度を判断しなければならない.理学所見と腹部エコーが中心となる.また急性腹症であるので診断のプロセスと同時進行で抗生剤投与などの治療,脱水などの全身状態の改善,手術の手配などの準備を図らねばならない.「安全に終わって当然の手術」であるが,その安全性は丁寧な問診,緊急検査の活用などの準備のうえにあることを忘れてはならない.
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