Japanese
English
臨床研究
皮下吊り上げ法による腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の経験
Laparoscopic herniorrhaphy using an abdominal wall lifting method without pneumoperitoneum
大田 準二
1
,
納富 昌徳
2
,
末松 哲
2
,
山内 祥弘
1
,
武田 仁良
1
,
白水 和雄
1
Junji OHTA
1
1久留米大学医学部第1外科
2公立八女総合病院外科
キーワード:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
皮下吊り上げ法
,
気腹法
Keyword:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
皮下吊り上げ法
,
気腹法
pp.1047-1050
発行日 1996年8月20日
Published Date 1996/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902377
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はじめに
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術は,従来の Bas-sini法やMcVay法のように筋膜や筋肉の修復による閉鎖を行わず,メッシュによる欠損部の閉鎖を行うため,術後の疼痛,腫脹,緊張が軽度で,通常生活への復帰が早いと報告されている1).なかでも両側例や再発例,腹壁の脆弱な症例には良い適応と考える.
しかし,本手術では気腹および腹腔鏡操作による合併症,高価な手術器具,全身麻酔による管理など問題点がないわけではない.われわれは,全身麻酔,気腹法による腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の経験をもとに,脊椎麻酔下で気腹を行わず皮下吊り上げ法による手術を行ったのでその有用性を報告する.
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