臨床外科交見室
米国における乳房温存療法の現況
町 淳二
1
1ハワイ大学医学部外科
pp.638-639
発行日 1996年5月20日
Published Date 1996/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902299
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「臨床外科」50巻7号の外科研修医実践講座で日本における「乳癌に対する温存療法の実際」が掲載され,大変興味深く読ませていただきました.米国では8人に1人の女性が乳癌にかかり,その治療について膨大な臨床研究が行われています.日本と欧米での乳癌は多少異なる点もあるかもしれませんが,参考までに米国でのbreast conser-vationに関して述べてみたいと思います.
1970年代後半から1980年代のNSABP(National Surgi-cal Adjuvant Breast Project)をはじめとするclinical trialsによって,stage Ⅰ・Ⅱの乳癌に対してlumpectomy+axillar dissection+radiationの組み合わせによるbreast conserva-tionがmastectomy(modified radical mastectomy)と同等のsurvivalならびに1ocal con-trolがあると判明しました.
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