病院めぐり
国立浜田病院外科
岩永 幸夫
pp.229
発行日 1995年2月20日
Published Date 1995/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901789
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当院は明治31年,陸軍浜田連隊の衛戊病院として発足,昭和21年に国立浜田病院となり現在に至っています.浜田市は島根県西部,石見地方の中核都市で,人口約5万人の港町として栄えてきましたが,近年,漁業の衰退,人口の減少など暗い状況のなかにありました.しかし,平成4年に当市と広島をはじめ全国主要都市を直結する浜田高速自動車道が開通,人的・物的交流の道が開かれました.また平成5年には,県立の国際短期大学が開設され,少しずつですが若者が集まるようになりました.さらに,アジアに向けての浜田港の整備や,日本海の美しい海岸を利用した大型リゾート開発も着手され,過疎に歯止めをかけ活性化を図る明るい材料が少しずつ増えてきています.
そうした浜田市のほぼ中央,浜田川沿いの静かな環境のなかにある当病院は,病床数350床,診療科16科,常勤医師26名,診療圏人口約20万人の地域中核病院として機能しています.浜田市にはほかに総合病院がなく,病床規模に比較して少ない医師数で癌,循環器病の高度医療,救急医療,そして僻地医療などを診療目標として,国立病院,療養所再編問題の真只中,生き残りをかけて日夜,職員一同,奮闘しているところです.
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