連載 病院めぐり
浜田医療センター
小林 正幸
1
1浜田医療センター
pp.847
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101403
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当院は明治31年に浜田衛戌病院として開設され,昭和20年には国立浜田病院,平成16年4月からは国立病院構浜田医療センターとなり,島根県西部地域の中核的医療機関として地域医療に貢献しています.また平成21年には新病院となり浜田駅北側に移転することが決まっており,現在その準備中です.新病院のコンセプトは病棟と外来の一体化であり,今までにない病院ができるものと思われます.当院は急性期病院としての体制が整備され,地域医療支援病院,救命救急センター,地域がん診療連携拠点病院,臨床研修指定病院,病院機能評価機構認定病院,へき地医療拠点病院などの施設認定を受けています.浜田医療センターは現在354床,診療科目は22科で,医師数は常勤医42名,非常勤医10数名です.
ここまでの説明では充実した病院のようですが,現在,深刻な医師,看護師,助産師不足問題を抱えています.浜田市は島根県西部の日本海に面した町で,人口は合併により6万人余りとなりましたが,いわゆる日本海側の田舎の町で,気のきいた遊戯施設,百貨店などはありません(釣り,スキー,温泉などが好きな人にはよいところなのですが……).また,高次病院も,最も近い出雲の病院でも車で2時間かかります.学会で東京,大阪などに行くのも交通の便が悪く一苦労です.このような地方の病院を希望してくる医師は少なく,大学からの派遣に頼っているのが現状ですが,地方の大学の医師不足のあおり受けて徐々に医師の数も減少しています.
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