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特集 消化器癌画像診断のノウ・ハウ
膵癌の画像診断法—小膵癌の術前画像診断と術式選択
Imaging diagnosis of pancreatic cancer
今泉 俊秀
1
,
羽鳥 隆
1
,
中迫 利明
1
,
原田 信比古
1
,
羽生 富士夫
1
,
高崎 健
1
Toshihide IMAIZUMI
1
1東京女子医科大学附属消化器病センター外科
キーワード:
膵癌
,
小膵癌
,
画像診断
,
術式選択
Keyword:
膵癌
,
小膵癌
,
画像診断
,
術式選択
pp.199-206
発行日 1995年2月20日
Published Date 1995/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901782
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膵癌の画像診断,術式選択について小膵癌症例を中心に検討した.US,EUSは腫瘤描出能に優れ小膵癌の診断に有用であったが,質的診断に難渋することもあった.CTでは小膵癌診断のためには,incremental dynamic scanなどの造影法の工夫が必要である.ERCPは膵管造影のほかに細胞診,生検などの検査も可能であり,小膵癌の診断に有用かつ不可欠の検査法であったが,血管造影は動脈の微細な変化の読影が容易ではなく,小膵癌の診断には必ずしも有用ではなかった.いずれの検査法も膵嚢胞や膵石にマスクされた小膵癌の診断は困難であり,画像診断におけるピットフォールと考えられた.小膵癌の術式選択においては,小膵癌といえども膵外進展は高度であることを念頭に置き,拡大手術を適応すべきである.膵癌治療成積向上のためには小膵癌症例を診断,治療することが必須であり,粘り強い診断努力が肝要である.
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