Japanese
English
特集 外科手術と輸血—最近の動向
手術と凝固因子補充療法
Coagulation factor replacement in hemophiliac patients for general surgery
上野 滋
1
,
横山 清七
1
,
平川 均
1
,
田島 知郎
2
,
三富 利夫
2
Shigeru UENO
1
1東海大学医学部小児外科
2東海大学医学部第2外科
キーワード:
血友病
,
von Willebrand病
,
血液凝固因子
Keyword:
血友病
,
von Willebrand病
,
血液凝固因子
pp.1545-1549
発行日 1994年12月20日
Published Date 1994/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901730
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
先天性出血凝固異常症患者における外科手術では,凝固因子補充療法が行われる.現在,凝固因子製剤として,ヒト血漿に混在する各種ウイルスの感染を防止するために,ウイルスを不活化したうえでモノクローナル抗体を用いて精製された製剤やヒト血漿を用いない遺伝子組み換え製剤が開発され,利用できる状況である.血友病患者の手術に際しては,凝固因子の生体内回収率と半減期,出血の程度を勘案しながら第Ⅷあるいは第Ⅸ因子製剤を補充する.凝固因子に対するインヒビターを有する血友病患者では,通常の補充療法に不応の場合,プロトロンビン複合体製剤によるバイパス療法が適応となる.von Willebrand病では,von Willebrand因子を含む第Ⅷ因子製剤による補充療法を行う.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.