Japanese
English
特集 腹腔鏡下の腹部救急疾患診療
癒着性イレウスの腹腔鏡による診断と治療
Laparoscopic diagnosis and treatment for adhesive ileus
中川 隆雄
1
,
平泉 泰自
1
,
関 弘明
2
,
中川原 儀三
2
,
石川 雅健
3
,
鈴木 忠
3
Takao NAKAGAWA
1
1福井医科大学救急部
2福井医科大学第1外科
3東京女子医科大学救命救急センター
キーワード:
針状腹腔鏡
,
腹腔鏡下癒着剥離術
,
癒着性イレウス
,
急性腹症
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
針状腹腔鏡
,
腹腔鏡下癒着剥離術
,
癒着性イレウス
,
急性腹症
,
腹腔鏡下手術
pp.813-818
発行日 1994年7月20日
Published Date 1994/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901577
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癒着性イレウスに対する腹腔鏡診断と腹腔鏡下治療の意義につき,自験例99例から検討した.癒着性イレウスに対する腹腔鏡診断の利点は,腸閉塞部位や閉塞機転を明らかにでき,癌性イレウスとの鑑別や絞扼の有無を正確に診断できるなど,開腹と同等の情報を得られる点にある.癒着性イレウスに対する腹腔鏡下癒着剥離術の利点は,手技が容易で低侵襲である,術後の疼痛や合併症が少ない,腸蠕動の回復が早い,癒着を増やすことがなくイレウス再発を防止できる,創が小さいなど多くがあり,これらの利点は開腹手術に望むべくもない.したがって,癒着性イレウスに対する腹腔鏡下診断と膜腔鏡下治療は,共にきわめて合理的と考えられた.
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