特集 Dos & Don'ts外来の小外科
Ⅶ.四肢・皮膚
31.咬傷
小泉 俊三
1
1天理よろづ相談所病院腹部—般外科
pp.262-263
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901388
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咬傷の処置においても一般の汚染創を取扱うときと同様,創の挫滅と汚染の程度を注意深く判断し,異物の有無を確かめ,安易に縫合しないことが大切である.日常臨床上よく遭遇するのは飼い犬,飼い猫,野良犬などの動物咬傷であるが,ケンカなどでのhuman bite,特に拳が前歯に当たるcrenched fist injuryは予期せず重篤な感染を引き起こすことがある1).本邦の毒蛇咬傷はほとんどがマムシ咬傷(沖縄,奄美地区ではハブ)であるが(図1,2),ヤマカガシ蛇毒によるDIC死亡例も報告されている.
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