Japanese
English
特集 MRSA感染症対策の実際
MRSAを念頭においた抗生物質の使い方
Antibiotic treatment under the prevalence of MRSA
花谷 勇治
1
1帝京大学医学部第1外科
キーワード:
MRSA
,
術後感染症
,
術後感染予防薬
,
第3世代セフェム
Keyword:
MRSA
,
術後感染症
,
術後感染予防薬
,
第3世代セフェム
pp.717-722
発行日 1993年6月20日
Published Date 1993/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901175
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
消化器術後感染症237例中23.6%からMRSAが検出された.MRSA検出例の死亡率(33.9%)は,MRSA非検出例のそれ(8.84%)に比べ有意に高率であった.術後感染症の内容別にみると,腸炎(64.7%),腹腔内感染(48.8%)および呼吸器感染(48.8%)から有意に高率にMRSAが検出された.術後使用抗生物質別のMRSA検出率は,第1世代セフェム(0.0%),第2世代セフェム(18.9%),第3世代セフェム(56.5%)であり,各群間に有意差を認めた.1990年以降,術後感染予防薬としては第3世代セフェムの使用を控え,第1世代セフェムを多用するように規制した結果,術後感染症におけるMRSA検出率が31.6%から19.6%へと有意に低下した.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.