Japanese
English
特集 MRSA感染症対策の実際
MRSAを念頭においた抗生物質の使い方
Antibiotic therapy concidering MRSA infection
品川 長夫
1
,
久田 正純
1
,
真下 啓二
1
,
水野 章
1
,
石川 周
1
,
鈴木 克昌
1
,
由良 二郎
1
1名古屋市立大学医学部第1外科
キーワード:
MRSA
,
術後感染症
,
感染予防
,
抗生物質
Keyword:
MRSA
,
術後感染症
,
感染予防
,
抗生物質
pp.711-716
発行日 1993年6月20日
Published Date 1993/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901174
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いかなる抗菌剤であっても,いつまでもその有効性を保ち続けることは不可能である.薬剤の有効性を十分に引き出すことは最も重要であるが,同時に副作用や耐性菌の発現防止などを考慮した適切な使用が望まれる.耐性菌は抗菌剤の使用量に応じて増加してきた歴史的な事実がある.投与された薬剤と細菌の接触は,感染巣における起炎菌ばかりでなく,常在菌叢においてもみられるわけであるから,薬剤の投与期間には十分注意しなければならない.効果的な短期間の投与であれば,耐性菌を産み出す確立は低い.抗菌化学療法の原則は,抗菌剤の効果があげられる最少量投与を目指すことである.
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