Japanese
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特集 消化管の機能温存手術
胃全摘後の回・結腸による再建術
Ileocolon interposition after total gastrectomy
柴田 純祐
1
,
小玉 正智
1
,
川口 晃
1
1滋賀医科大学第1外科
キーワード:
回・結腸間置法
,
Bauhin弁
,
逆流性食道炎
,
胃全摘
Keyword:
回・結腸間置法
,
Bauhin弁
,
逆流性食道炎
,
胃全摘
pp.169-175
発行日 1993年2月20日
Published Date 1993/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901100
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胃全摘後の愁訴,特に逆流性食道炎を防止するため,Bauhin弁を利用した回・結腸間置術を施行した.手術は,回腸末端7cm,盲腸上行結腸15cmの有茎腸管を作成し,食道十二指腸間に挙上した.手術成績は,逆流性食道炎は1例もなく,それは術後バリウム造影,食道内視鏡検査でも証明された.ダンピング症候群は36.7%あるが重症例はなく,糖負荷試験でも正常に近い型を示し,脂肪蛋白質の消化吸収試験もRoux-Y法と比較してもよい結果であった.また,幽門温存胃切除後の間置術は,さらにダンピング症状が少なく理想的な再建術である.以上,胃全摘後回・結腸間置術は,逆流性食道炎を完全に防止でき,他の愁訴も少なく,優れた再建術式であると考える.
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