Japanese
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特集 今日の甲状腺癌診療
診断の実際—私はこうしている
Diagnosis of thyroid cancer:Recent advances
野口 志郎
1
Shiro NOGUCHI
1
1野口病院
pp.1551-1553
発行日 1992年12月20日
Published Date 1992/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901051
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甲状腺癌の診断法は近年著しく進歩した.触診,超音波エコー,穿刺吸引細胞診を組み合わせると,乳頭腺癌を良性の腫瘍と誤診する(偽陰性)率は10%かそれ以下になった.また,誤診される症例の過半数は癌以外に合併病変を持つものか,濾胞状構造を主とする乳頭腺癌であり,浸潤などが少なく,良性の腫瘍としての手術をしても予後に重大な影響の少ないものであった.X線CT, MRI,201T1などは,癌であるか良性の腫瘍であるかの鑑別に用いる必要はなく,重症例や再発例の場合に癌の拡がりをみる時に用いるべき手段と思う.
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