特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅳ.術後愁訴・合併症に対する薬物療法
5.呼吸抑制
森田 茂穂
1
,
三枝 宏彰
1
1帝京大学医学部附属市原病院麻酔科
pp.128-129
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900966
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呼吸抑制とは,動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)の上昇や動脈血酸素分圧PaO2の低下に対して,十分な換気が行われていない状態をいう.呼吸抑制を生じる原因は,呼吸中枢に問題があるもの,呼吸筋,気道などの未梢に原因があるものに大別できる(表1).
麻薬,鎮静薬,全身麻酔薬の投与による中枢性呼吸抑制,筋弛緩薬の効果の遷延,疼痛による呼吸運動障害による末梢性呼吸抑制が,周術期の呼吸抑制の原因で重要と考えられる.
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