Japanese
English
臨床報告
術中の保存血輸血により発症したGVHDの1例
A case of graft-versus-host disease by transfusion of banked blood
末吉 晋
1
,
山名 秀明
1
,
藤田 博正
1
,
島 一郎
1
,
疋田 茂樹
1
,
掛川 暉夫
1
Susumu SUEYOSHI
1
1久留米大学医学部第1外科
pp.961-963
発行日 1992年7月20日
Published Date 1992/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900855
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Graft-versus-host disease(GVHD)は,生血や新鮮血輸血で発症することが知られている1).心臓血管外科領域では開心術約700例に1例の割合で発症していることが明らかになり2),その対策として無血手術や放射線照射輸血の使用を実施している施設も認められる3).しかし,生血や新鮮血輸血を行う機会の少ない一般外科医にはこの疾患に対する認識は必ずしも十分ではない.今回われわれは,食道癌根治手術時に輸血した保存血が原因と考えられるGVHDを経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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