Japanese
English
特集 輸血後GVHDをめぐる諸問題
GVHDの発症機序と診断
The immunological mechanism for graft-versus-host disease after transfusion (TA-GHVD) and the diagnosis
丸屋 悦子
1
,
伊藤 和彦
2
Etsuko MARUYA
1
1京都府赤十字血液センター
2京都大学医学部附属病院輸血部
キーワード:
輸血後GVHD
,
HLA
,
輸血リンパ球の活性化
Keyword:
輸血後GVHD
,
HLA
,
輸血リンパ球の活性化
pp.709-718
発行日 1997年6月20日
Published Date 1997/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902738
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
輸血後GVHDは輸血後1〜2週間後に発熱,発疹が発現し,下痢などの臨床症状,肝機能障害,骨髄低形成に基づく白血球,とくに顆粒球の減少,血小板減少の検査所見が特徴的であり,治療が難しく,輸血後4週間前後で死に至る疾患である.この疾患の発症には輸血血液中のリンパ球が受血者により拒絶されず(すなわちhost versus graft reactionは起こらない),かつその拒絶されないリンパ球が活性化(アロ認識機構)し増殖することが必須条件である.これらの必須条件を成立させる免疫学的なメカニズムについて考察する.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.