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臨床研究
腹腔鏡下胆嚢摘出術に際しての気腹による循環動態の変化—小切開胆嚢摘出術との比較
Hemodynamic alterations by pneumoperitoneum during laparoscopic cholecystectomy:Compared with minilaparotomy cholecystectomy
岩瀬 和裕
1
,
竹中 博昭
1
,
矢倉 明彦
1
,
石坂 透
1
,
大畑 俊裕
1
,
大嶋 仙哉
1
Kazuhiro IWASE
1
1社会保険紀南綜合病院外科
pp.645-650
発行日 1992年5月20日
Published Date 1992/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900798
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はじめに
欧米においてのみならず1,2),最近本邦においても腹腔鏡下胆嚢摘出術が普及しつつある3,4).本法は,入院期間の短縮,社会復帰に要する期間の短縮,術後疼痛の軽減,ならびに手術瘢痕の縮小の面から,従来の開腹胆嚢摘出術に比べて有利である1,5,6).術中操作に起因する特殊な合併症を除いて本法は安全であるとされているが,一部では初回気腹に伴う不整脈出現の報告もみられる7).
全身麻酔下に輸液管理が行われる臨床例において,気腹が全身血行動態にいかなる変化をおよぼすかはいまだ明確でない.今回,同一麻酔方法で施行された小切開胆嚢摘出術における開腹前後の変化と比較することにより,腹腔鏡下胆嚢摘出術における気腹前後の循環動態の変化の特徴を明確にすることを目的とした.
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