特集 術前・術後管理 '91
H.術後合併症の対策
f.肝・胆・膵・脾術後の合併症
脾摘後の発熱
後藤 明彦
1
1羽島市民病院外科
pp.316-317
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900665
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■問題点の解説■
脾摘術は門脈圧亢進症,脾損傷,胃癌などの悪性腫瘍,血小板減少性紫斑病,溶血性貧血などの際に,しばしば実施される術式であるが,術後に発熱を来す合併症として,感染,敗血症,血栓塞栓症,膵炎,横隔膜下膿瘍などがある.このほかに,いわゆる「摘脾熱」があり,発熱の原因として明らかに感染症を思わせるものがないのに,38℃前後の弛張熱の続くことをさしている.これらの脾摘術後の発熱について述べる1〜3).
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