特集 術前・術後管理 '91
H.術後合併症の対策
c.開胸術後の合併症
術後乳糜胸
藤田 秀春
1
1高岡市民病院外科
pp.216-217
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900624
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■病因■
胸管の損傷によって,術後胸腔内に乳糜の漏出する病態を術後乳糜胸という.
胸管は乳糜槽cisterna chyliに始まり,大動脈裂孔から胸腔内に入る.下部では,食道の後方で大動脈と奇静脈の間を上行し,Th4-5の高さから左に偏位する.その後,食道,大動脈弓の後方から鎖骨下動脈の後ろを経て頸部に至り,反転して左静脈角に注ぐ(図).
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