特集 術前・術後管理 '91
A.術前評価・準備・処置
全麻緊急手術の術前
猪口 貞樹
1
1東海大学医学部救急医学
pp.26-27
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900544
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■問題点の解説■
一般に,緊急手術はそれ自体が手術危険度を増大することが知られている.近年,診断技術,全身管理,非手術的治療などが進歩し,保存治療では進行性に状態が悪化して生命もしくは機能予後が極めて不良と考えられる症例のみが,緊急手術の対象となってきている.
したがって,緊急手術患者はしばしば全身状態が不良で手術危険度が高いが,多くの場合手術が唯一の根本治療である.これらの患者の予後向上には,術前の評価および救急処置を的確に行うと同時に,術前に無駄な時間を費やさず,速やかに手術を開始することが重要である.
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