Japanese
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特集 胃癌の治療update
進行胃癌の術前化学療法
Preoperative chemotherapy for advanced gastric cancer
谷口 弘毅
1
,
伊藤 彰芳
1
,
高橋 俊雄
1
Hiroki TANIGUCHI
1
1京都府立医科大学第1外科
pp.1095-1100
発行日 1991年9月20日
Published Date 1991/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900505
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術前化学療法は大きく2種に分類される.1つは手術不可能または手術困難であるために,癌腫の肉眼的な縮小を図って術前に行う化学療法(Neoadjuvant chemotherapy)である.もう1つは,術中の癌細胞撒布によるものや,術中に取り残してしまう可能性のある肉眼的には見えない癌病巣に対して行う術前補助化学療法である.いずれの場合も,制癌剤の到達路である血管やリンパ管が手術によって遮断されていない時期に行うという点で術後の化学療法より有利であり,また,化学療法に用いた抗癌剤に対する腫瘍の感受性が手術により判定できるという点で有意義である.しかし,術前化学療法には多くのpitfallが存在することも事実である.
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