Japanese
English
手術手技
筋膜移植による腹壁瘢痕ヘルニアの再建
Fascial reconstruction for the repair of large ventral incisional hernias
川嶋 孝雄
1
,
波利井 清紀
1
,
山田 敦
1
Takao KAWASHIMA
1
1東京大学医学部形成外科
pp.1041-1046
発行日 1990年8月20日
Published Date 1990/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900170
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はじめに
腹壁瘢痕ヘルニアに対しては従来より種々の手術方法が報告され,多くは治療法や人工材料の進歩に伴い直接縫合閉鎖やmesh補綴術により治癒が可能となっている.しかし,再発をくり返す症例や,meshの感染・露出例,放射線照射後の症例等,治療上の困難を伴うものも散見される.筆者らは,このような単純な直接縫合閉鎖あるいはmesh補綴術では再発や感染・露出の可能性が高いと思われる症例に対しては,遊離大腿筋膜移植あるいは有茎大腿筋膜張筋筋膜弁移植を行っており,有用な方法と考えている.
以下,われわれの行っている筋膜移植の手術術式を,代表的な再建術を供覧するとともに若干の検討を加えて報告する.
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