Japanese
English
臨床報告
AFP産生胆嚢癌の1例
A case of α-fetoprotein producing gallbladder carcinoma
中島 公博
1
,
加藤 紘之
1
,
奥芝 俊一
1
,
児嶋 哲文
1
,
下沢 英二
1
,
田辺 達三
1
Kimihnro NAKAJIMA
1
1北海道大学医学部第2外科
pp.367-371
発行日 1990年3月20日
Published Date 1990/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900059
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はじめに
α-fetoprotein(AFP)は典型的な癌胎児性蛋白のひとつであり,Tatarinovら1)がヒトの原発性肝癌に見つけだして以来,原発性肝癌や胎児性癌の腫瘍マーカーとして臨床的に診断および治療効果の判定に用いられてきた.一方,これらの癌以外にもAFP値の上昇が認められる場合があるが,多くは胃癌であり,胆嚢癌では稀とされている2).今回われわれは,AFPが高値を示し,免疫組織化学染色により腫瘍細胞にAFPの局在を証明した胆嚢癌症例を経験したので,本邦報告例の文献的考察も加えて報告する.
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