Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下手術を行った脳室腹腔シャント留置患者に生じた横行結腸癌合併急性胆囊炎の1例
A case of laparoscopic surgery for transverse colon cancer complicated by acute cholecystitis in a patient with ventriculoperitoneal shunt
宮岡 陽一
1
,
松澤 文彦
1
,
横山 良司
1
,
中野 詩朗
1
Yoichi MIYAOKA
1
1JA北海道厚生連網走厚生病院外科
キーワード:
脳室腹腔シャント
,
胆囊炎
,
大腸癌
,
腹腔鏡手術
Keyword:
脳室腹腔シャント
,
胆囊炎
,
大腸癌
,
腹腔鏡手術
pp.350-354
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214482
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
脳室腹腔シャント(ventriculoperitoneal shunt:VPS)は水頭症に対する代表的な治療法の1つである.症例は69歳,男性.3年前に右蝶形骨縁髄膜腫術後の水頭症に対しVPSが留置されていた.下痢の精査で横行結腸癌の診断となり,待機的手術を予定していたが10日前に急性胆囊炎となり,抗菌薬加療が開始された.保存的に軽快したため,予定通り腹腔鏡下で横行結腸切除および胆囊摘出術を施行した.経過は良好で特に合併症なく退院した.VPS留置下での腹腔鏡手術は,チューブ由来の合併症が生じる可能性があるとされ,周術期の対応について一定の見解を得られていない.今回,VPS留置下チューブの処置を行わずに腹腔鏡で複数臓器を一期的に摘出した症例を経験したので,文献的考察を含めて報告する.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.