Japanese
English
症例
脳室腹腔シャント留置大腸癌患者に対して術中にチューブ先端からの髄液流出を確認した腹腔鏡手術の1例
A case of laparoscopic colectomy in patients with colon cancer with ventricular peritoneal shunt:confirmation of intraoperative cerebrospinal fluid outflow from the tip of the tube
阿彦 友佳
1
,
大沢 晃弘
2
,
愛甲 丞
3
,
田中 実
4
,
折井 亮
4
,
志田 大
5
Y. Ahiko
1
,
A. Osawa
2
,
S. Aikou
3
,
M. Tanaka
4
,
R. Orii
4
,
D. Shida
5
1東京大学医科学研究所フロンティア外科学
2おおさわ胃腸肛門内視鏡クリニック品川
3東京大学医科学研究所フロンティア外科学
4東京大学医科学研究所附属病院
5東京大学医科学研究所フロンティア外科学
キーワード:
脳室腹腔シャント
,
髄液流出確認
,
大腸癌
Keyword:
脳室腹腔シャント
,
髄液流出確認
,
大腸癌
pp.1108-1112
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_1108
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はじめに 脳室腹腔シャント(ventriculoperitoneal shunt:VPS)は脳血管障害などによる水頭症に対し,広く行われている治療法である.大腸癌患者の増加に伴い,併存疾患を有する大腸癌患者の手術が増えており,VPSを有する大腸癌患者の手術も増えてくると予想される.近年,VPS留置中の大腸癌患者に対する腹腔鏡下手術の報告が散見されるようになり,腹腔内圧上昇によるシャント機能不全や逆行性感染などのリスクの観点から,術前にシャントチューブを抜去し術後に再造設したり,気腹中にシャントチューブをクランプしたりするなど,さまざまな処置が報告されている.一方で,シャントチューブ無処置下での腹腔鏡下手術の報告もあり,周術期のシャントチューブに対する対策については一定の見解がない.
© Nankodo Co., Ltd., 2022