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特集 外科医必携 患者さんとのトラブルを防ぐためのハンドブック
総論
ガイドラインと医療訴訟
Medical practice guidelines and medical litigation
橋口 陽二郎
1
Yojiro HASHIGUCHI
1
1大森赤十字病院
キーワード:
大腸癌治療ガイドライン
,
推奨
,
説明責任
,
民事訴訟
Keyword:
大腸癌治療ガイドライン
,
推奨
,
説明責任
,
民事訴訟
pp.260-263
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214458
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【ポイント】
◆ガイドラインは,患者に適切な医療を提供するための指針を示している.これに従うことで,訴訟リスクを低減することが期待される.もしガイドラインに反する医療を提供した場合,それが原因で発生する医療過誤に関連する訴訟リスク,過誤認定のリスクが高まる可能性がある.
◆あくまでガイドラインは一般的な患者や症例を対象にしたものであり,すべてのケースに当てはまるわけではない.医師は患者の個別な状態やニーズを考慮する必要がある.患者に対して適切なケアを提供するために,ガイドラインに沿っていない医療を提供する場合には,患者の同意とその判断の理由づけが重要である.
◆医療の進歩や新しいエビデンスの出現に伴い,診療ガイドラインは定期的に見直され更新される.医師には最新の情報に基づいて患者にケアを提供する責任がある.これが怠られ,過去のガイドラインに基づいて行動した場合,訴訟リスクが発生する可能性がある.
◆ガイドラインはあくまで一つの参考として捉えるべきであり,患者の個別な状態や医師の臨床的な判断も考慮されるべきである.あくまでガイドラインを遵守することがすべてではなく,患者の状態に応じて適切な医療判断を行うことが求められる.
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