Japanese
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臨床報告
胆囊内真性動脈瘤を伴う胆囊出血に対して腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した1例
A case of laparoscopic cholecystectomy for gallbladder hemorrhage with intra-cystic true aneurysm
松本 辰也
1
,
多加喜 航
1
,
小泉 範明
1
,
藤木 博
1
,
山野 剛
2
,
阪倉 長平
1
Tatsuya MATSUMOTO
1
1明石市立市民病院外科
2明石市立市民病院病理診断科
キーワード:
胆囊動脈瘤
,
胆囊出血
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
Keyword:
胆囊動脈瘤
,
胆囊出血
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
pp.228-233
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214449
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要旨
症例は71歳,男性.心窩部痛を主訴に近医を受診し,精査目的に当院を受診された.腹部CT検査で胆囊内に高吸収域と胆石性胆囊炎を疑う所見を認め,出血性胆囊炎の診断で保存加療が行われた.一旦退院するも,フォローアップの腹部造影CT検査で胆囊内に増大傾向の動脈瘤を疑う所見を認め,準緊急的に腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.手術所見では胆囊内に多量の凝血塊を認め,病理所見から急性胆囊炎の波及による炎症性動脈瘤と診断した.胆囊動脈瘤による胆囊出血はきわめて稀な病態である.治療については基本的に胆囊摘出術が必要であると考えられるが,術前治療や手術時期,術式などのstrategyは確立されておらず,症例の集積による検討が必要である.
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