Japanese
English
臨床報告
食道および胃に多発した顆粒細胞腫を切除しえた1例
A case of resected multiple esophagogastric granular cell tumors
櫻井 俊輔
1
,
薮崎 紀充
1
,
肌附 宏
1
,
本田 倫代
1
,
山田 弘志
2
,
石岡 久佳
3
Shunsuke SAKURAI
1
1岡崎市民病院外科
2岡崎市民病院消化器内科
3岡崎市民病院病理診断科
キーワード:
多発性顆粒細胞腫
,
食道胃粘膜下腫瘍
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
多発性顆粒細胞腫
,
食道胃粘膜下腫瘍
,
腹腔鏡下手術
pp.222-227
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214448
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要旨
症例は52歳,女性.健診の上部消化管内視鏡検査にて胸部上部食道および胃噴門部に粘膜下腫瘍を指摘された.生検にて両病変ともに顆粒細胞腫の診断となった.食道病変は20 mm大で粘膜筋板と連続していたため内視鏡的に切除可能と判断し,内視鏡的粘膜下層剝離術で完全切除した.噴門部の腫瘍は25 mm大で,超音波内視鏡検査(EUS)所見では固有筋層と連続していたため外科的切除を選択し,腹腔鏡下噴門側胃切除術を施行した.病理検査上断端陰性であり悪性所見は認めなかった.術後32か月経過も再発所見は認めていない.顆粒細胞腫の消化管発生は稀であり,その多くは良性であるが転移例の報告も認めるため,切除による診断・治療は有用である.
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