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あとがき
橋口 陽二郎
pp.1016
発行日 2022年8月20日
Published Date 2022/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213812
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今回の特集では肛門疾患を取り上げ,エキスパートの先生方に診断から手術まで解説をお願いし,素晴らしい特集ができあがったと自負しています.この1冊があれば,初期研修医は言うに及ばず,総合臨床医,一般外科医そして下部消化管の専門医においても肛門疾患に対する診療に困ることはないと思われます.
さて,肛門疾患の診療には,視診,触診,肛門診,直腸診,肛門鏡検査,内視鏡検査などが不可欠ですが,診療以外に注意を払わなければならないポイントがあります.近年,とくにセクシャルハラスメントに関する訴訟,トラブルが頻繁に報道されるようになり,医師の診察行為に対する目も大変厳しくなっています.肛門疾患はそのようなトラブルが発生しやすい領域です.トラブルを避けるためには,男性医師が女性患者を診察する場合には,女性医師あるいは女性看護師が立ち会うことが必要です.しかし,人員が逼迫している状況では,立ち会ってもらう女性医療者を探すために診察を中断しなくてはならないことも多く,ストレスを感じることもしばしばです.
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