Japanese
English
臨床報告
CT検査で術前診断し得た魚骨による肛門周囲膿瘍の2例
Two cases of perianal abscess caused by an ingested fish bone diagnosed preoperatively by computed tomography
板野 聡
1
,
谷口 信將
1
,
堀木 貞幸
1
,
寺田 紀彦
1
Satoshi ITANO
1
1寺田病院外科
キーワード:
魚骨
,
異物
,
誤飲
,
肛門周囲膿瘍
,
CT検査
Keyword:
魚骨
,
異物
,
誤飲
,
肛門周囲膿瘍
,
CT検査
pp.349-352
発行日 2022年3月20日
Published Date 2022/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213661
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要旨
CT検査で術前診断し得た魚骨による肛門周囲膿瘍の2例を経験したので報告する.症例1は68歳,男性.主訴は肛門痛と排便困難.CT検査および肛門指診,問診から魚骨の刺入による肛門周囲膿瘍と診断し,緊急手術を行った.肛門歯状線で7時方向に刺入する魚骨を確認し,摘出した.魚骨は2.5 cm長あり,その約1/2が刺入していた.痔瘻に準じて根治術を行った.症例2は59歳,男性.主訴は肛門痛と腫瘤.理学的所見から肛門周囲膿瘍と診断され,CT検査で膿瘍腔内に直線状の異物を認め,問診から魚骨の穿通と診断した.膿瘍切開術を行い,2.5 cm長の魚骨を摘出した.異物誤飲に伴う合併症のなかで,魚骨による肛門周囲膿瘍は比較的稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.
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