Japanese
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臨床報告・1
難治性肛門周囲膿瘍で発見された魚骨による右殿部異物の1例
A case of a foreign body(fish bone)sticking,passing through the rectum wall into the fat layer of right hip and inducing intractable perianal abscess
上山 直人
1
,
鶴井 裕和
2
,
奥地 一夫
2
,
藤井 久男
3
,
中島 祥介
4
Naoto UEYAMA
1
1上山クリニック
2高の原中央病院外科
3奈良県立医科大学救急医学教室
4奈良県立医科大学消化器・総合外科学教室
キーワード:
魚骨
,
肛門周囲膿瘍
,
殿部異物
Keyword:
魚骨
,
肛門周囲膿瘍
,
殿部異物
pp.1627-1629
発行日 2004年12月20日
Published Date 2004/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101119
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はじめに
魚骨が生体内で異物となって引き起こす病態として口腔内や咽頭・喉頭部への刺入,消化管穿孔による胸膜炎1),腹膜炎2)などが挙げられる.しかし,今回,当施設にて右殿部を中心に再発を繰り返す難治性肛門周囲膿瘍の治療中,膿瘍腔内に魚骨による右殿部異物が発見された症例を経験した.治療経過から食事性に摂取された魚骨が直腸を穿通して肛門周囲から右殿部の脂肪組織から筋層内にとどまり,感染を引き起こしたものと考えられた.
直腸・肛門管を離れた殿部脂肪層内から魚骨が発見された稀な右殿部異物の1例を経験したので報告する.
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