Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下整復術を行った病原性大腸菌O-157腸炎による成人腸重積症の1例
Laparoscopic surgery for the adult intussusception caused by hemorrhagic colitis O-157: A case report
黒田 顕慈
1
,
金宮 義哲
1
,
安藤 友季
2
,
堀川 智紀
2
,
木島 矩実子
2
,
阿古 英次
1
Kenji KURODA
1
1西宮協立脳神経外科病院外科
2西宮協立脳神経外科病院内科
キーワード:
大腸菌O-157
,
腸重積
,
腹腔鏡下整復術
Keyword:
大腸菌O-157
,
腸重積
,
腹腔鏡下整復術
pp.1043-1046
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213431
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要旨
今回われわれは病原性大腸菌O-157腸炎に合併した成人腸重積症を経験したので報告する.症例は28歳の男性.右下腹部痛と血便を主訴に当院を受診した.腹部CT検査にて上行結腸内に同心円状の腫瘤影を認め,腸重積と診断し,同日に緊急手術を施行した.腹腔鏡にて観察したところ,盲腸を先進部とした腸重積を認めた.鏡視下にHutchinson法で整復を試みたが,完全に還納しえず,延長した臍部ポート創より体外へ導出した.直視下で用手的に整復を行い,腸管の色調が良好であること,腫瘍を触知しないことを確認して手術を終了した.術前の便培養検査にて病原性大腸菌O-157が検出され,腸重積の原因と考えられた.
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