書評
—花田敬士,植木敏晴,他(編著)—画像所見のよみ方と鑑別診断—胆・膵 第2版
蒲田 敏文
1
1金沢大病院・放射線科学
pp.1109
発行日 2020年9月20日
Published Date 2020/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213057
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本書の初版は2006年に出版され,13年ぶりの改訂になります.本書は日本消化器画像診断研究会で活躍されている新進気鋭の消化器内科医(花田敬士先生,植木敏晴先生,潟沼朗生先生,糸井隆夫先生)の先生方によって編集されました.
本書は画像所見から鑑別を進めていくという初版のコンセプトを引き継ぎ,厳選された184例の胆嚢,胆管,膵疾患が掲載されています.例えば,胆嚢病変では,限局性かびまん性か,限局性なら隆起か壁肥厚か,隆起なら有茎性か亜有茎性か無茎性か,有茎性なら表面整か不整か,というように画像所見からアプローチして診断に迫っていく手法をとっています.膵疾患でも限局性病変なら充実性,嚢胞性,充実と嚢胞の混在,主膵管の狭窄,主膵管内透亮像,主膵管拡張に画像所見を分類し,鑑別を進めていきます.実際の臨床の現場でも同様のアプローチをとっているので,読者が自分で画像を読影しながら診断していくプロセスを学ぶことができると思います.
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