書評
画像所見のよみ方と鑑別診断―胆・膵
竹原 靖明
1
1相和会 横浜総合健診センター
pp.547
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102718
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「作品はどんなに高邁な思想や理論に基づくものであっても,それが対者に何らかの感動を与えるものでなければ名作とはいえない.名著とは,その内容が充実していると同時に,読者に納得と感動を与える『何か』がなければならない.その『何か』とは卓越した知識,経験のうえに,読者にその内容を理解させようとする誠意と情熱ではなかろうか」.本書を手にし,類書にない新しい企画を目にしたとき,編・著者らの熱意が伝わり,老躯も疲労も忘れて,深更の空が白むまで読み耽った.そしてこれは正に「名著」であり,この領域を志す新進の若き臨床医への力強いメッセージとも思えた.
本書の最大の特徴は,画像と病理(マクロ)の対比を中心に,その疾患の把握と診断にかかわる要点を「コラム」として簡潔にまとめ,それを適所に配して,種々の疑問や難解な事柄を氷解させている点にある.
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