Japanese
English
臨床報告
後腹膜気管支原性囊胞の1例
A case of a retroperitoneal bronchogenic cyst
塚田 暁
1
,
津田 晋
1
,
坪井 香保里
1
,
八木 健
1
,
円山 英昭
2
,
北村 龍彦
1
Akira TSUKADA
1
1近森病院外科
2近森病院病理診断科
キーワード:
気管支原性囊胞
,
後腹膜腫瘍
Keyword:
気管支原性囊胞
,
後腹膜腫瘍
pp.365-368
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212887
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は55歳,女性.20年前に健診で膵尾部背側に囊胞性病変を指摘されて以降,経過観察されていたが,突然の背部痛と発熱を主訴に来院し,精査にて囊胞感染と診断された.内科的治療では改善せず,手術目的に外科へ紹介された.感染性後腹膜囊胞の診断で囊胞摘出術を予定したが,囊胞と膵体部との癒着は強固で安全に剝離できず膵体尾部切除術を行った.術後経過は良好で背部痛,発熱も軽快し,術後24病日目に退院した.病理組織学的所見で後腹膜気管支原性囊胞と診断した.気管支原性囊胞は腹部に発生することは稀とされている.後腹膜気管支原性囊胞は感染すると周辺臓器との癒着が起きるが,悪性の可能性も考慮し周辺臓器の合併切除が必要と考える.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.