臨床報告
後腹膜気管支囊胞の1例
青山 広希
1
,
久留宮 康浩
1
,
世古口 英
1
,
小林 聡
1
,
桐山 宗泰
1
,
成田 道彦
2
Hiroki AOYAMA
1
1豊田厚生病院外科
2豊田厚生病院病理診断科
キーワード:
気管支囊胞
,
後腹膜腫瘍
,
hand-assisted laparoscopic surgery(HALS)
Keyword:
気管支囊胞
,
後腹膜腫瘍
,
hand-assisted laparoscopic surgery(HALS)
pp.481-485
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210717
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要旨
症例は59歳,男性.健診の腹部超音波検査で低エコー像を呈する後腹膜腫瘍を指摘された.CTでは左副腎に接して径45 mm,境界明瞭で造影が乏しく,MRIではT1強調像が低信号,T2強調像が高信号で,内部均一で周囲組織と性状が区別された.後腹膜腫瘍の診断でhand-assisted laparoscopic surgery(HALS)による腫瘍摘出術を行った.表面平滑で内部に乳白色粘液が緊満し,病理組織学的に線毛円柱上皮に覆われた真性囊胞の周囲に軟骨組織と腺成分を有した.後腹膜気管支囊胞の術前診断は困難で,悪性転化や悪性の鑑別対象を考慮した可及的低侵襲な診断的摘出が適切である.
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