ひとやすみ・186
外科医の矜持
中川 国利
1
1日本赤十字社東北ブロック血液センター
pp.185
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212841
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- 文献概要
急性胆囊炎例に対して即手術をすべきか否か,外科医によって治療方針は異なる.
初期研修時代のボスは痛いと訴えている患者には,「即しかも根治手術をしてあげるのが外科医の責務である」との信念を持っていた.そこで急性虫垂炎例を始め,急性胆囊炎例に対しても手術を即施行した.そこで初期研修後に入局した母校医局で「急性胆囊炎例でも即手術をすべきです」と発言したら大いにしらけ,教授からも非難を受けた.当時の医局は,急性胆囊炎例に対しては保存的治療を行うことが掟であった.
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