Japanese
English
臨床報告
術前診断が可能であった爪楊枝によるS状結腸穿孔の1例
A case of peritonitis due to sigmoid colon perforation related to a toothpick detected before surgery
石田 航太
1
,
河原 秀次郎
1
,
小村 伸朗
1
,
矢永 勝彦
2
Hidejiro KAWAHARA
1
1西埼玉中央病院外科
2東京慈恵会医科大学消化器外科
キーワード:
爪楊枝
,
消化管穿孔
,
穿孔性腹膜炎
Keyword:
爪楊枝
,
消化管穿孔
,
穿孔性腹膜炎
pp.1265-1267
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212636
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は49歳の男性.2014年11月に下腹部膨満感と下腹部痛を主訴に当院救急外来を受診した.腹部CT検査では肝周囲に腹水とfree airがみられ,S状結腸内に爪楊枝様の異物が確認でき,その周囲に高度な炎症を伴っていた.穿孔性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した.手術切除標本を腸管長軸に沿って切開するとS状結腸に多発する憩室を認め,最も炎症が高度であった憩室内に爪楊枝が陥入していた.誤飲した異物の多くは自然排泄され,消化管穿孔を発症することは稀である.また術前画像診断で木製の爪楊枝はX線検査では描出困難であるとされているが,本症例では術前診断が可能であった.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.